ライブコマースのトラブルとは?配信中や知っておくべき法律知識を紹介!

オンラインで物を買うことが当たり前になりつつある現在、EC業界でライブコマースが大きく注目を集めています。ライブコマースはライブ配信を用いた販売やマーケティングを行う新しい手法です。

ライブ配信は、準備が少なく簡単に始めることができます。ライブ配信では、視聴者が疑問に感じた部分を質問できて、リアルタイムで答えることが可能です。

しかし、配信中のトラブルや商品を販売する際の法律に関わるトラブルに見舞われる場合もあります。
この記事では、ライブコマースを配信する上でのトラブルや対策を紹介します。また法律知識についても紹介します。ぜひ最後までお読みください。

そもそもライブコマースとは?

ライブコマースとはSNSなどでライブ(生配信)とeコマース(インターネットで商品を取引すること)を合わせた意味です。中国を中心にライブコマースは広がっており、1時間の配信で数億円を売り上げた事例もあります。

マーケティングや販売をライブ配信で利用したeコマースです。配信者が紹介するものやサービスを用意し、ライブ配信で視聴者に向けてPRや説明を行います。リアルタイムで、配信者と視聴者がコミュニケーションをとり、気になっている部分の疑問や使用感を伝えていきます。配信で紹介した商品やサービスが気に入れば購入可能です。

最近はアプリ・ツールで配信やネット販売用が備わっている。1つの媒体で配信から販売・購入が一括して可能になっています。

ライブコマースで誰が契約をする相手なのか

ライブコマースの配信を行う上で、誰が契約する相手になるか把握するのは、思わぬトラブルを防ぐためにも重要です。ライブコマースといっても大きくわけて2つのパターンがあります。

1.メーカーや代理店が自社のECサイトやライブコマースプラットフォーム上のパターン
2.インフルエンサーがプラットフォーム上で行うパターン

この2つのパターンで、視聴者が契約する相手に違いがあることに注意が必要です。直接メーカーかインフルエンサーの購入かによって、責任の所在がどこなのか変わってきます。契約相手を把握することはトラブル回避につながるのです。ちなみに、最近はライブコマースに取り組みたいメーカーとインフルエンサーとのマッチングをするサービスを提供する場合もあります。

ライブコマース配信の流れ

まずは、ライブコマースで配信するまでの流れは以下の通りです。

1.ライブ配信の目的を決める
2.商品を決める
3.ターゲットを決める
4.企画内容を決める
5.プラットフォームを決める
6.視聴導線・購買導線を作る
7出演者のキャスティング
8.台本作成
9.必要機材の準備
10.ライブ配信

この1〜10の大枠の流れを把握した上で、今回はトラブルが生じやすい配信中について解説します。どのポイントでトラブルが起きるのか、その対策についてお伝えしていきます。

ライブコマースの配信のトラブルと対策

ライブコマースの配信の際に生じるトラブルとしては以下の通りです。

インターネット接続トラブル
音声トラブル
視聴者トラブル
演者トラブル

主に配信時になりやすいトラブルです。それぞれどんなトラブルが生じて、どのように対策していくのかお伝えしていきます。

インターネット接続トラブルの対策

配信で、インターネット接続トラブルの備えは必要になります。うまく接続できず、映像が配信されないや途中で接続が落ちるなどの可能性があります。また、回線負荷を超過し、映像が遅延してライブ配信の失敗につながります。インターネットのトラブルを無くすのは難しいため、起きた際に対処が早急にできるように事前の準備が重要です。

対策としては、できる限り同じ環境下でリハーサルを行います。時間や曜日、天候でネット回線の速度を確認します。また、回線が接続できなかった際の方法を決めておきます。集客したSNSで謝罪と再開する時間の告知ができるように準備します。

音声のトラブル

音声では、屋外の場合はまだマスクをしているなどで声が聞こえにくいトラブルが発生する可能性があります。視聴者とコミュニケーションをとる時聞こえない場合、映像でわかるようにカンペなど書くものを用意しておくことが必要です。

また、周りの環境によって騒音が入ってトラブルになる場合があります。騒音対策については、事前に配信する場所の周辺環境をチェックします。配信時も対策できない救急車の音やパトカーの音などの音が入った際は、臨機応変な言葉がけを考えておきます。

視聴者トラブル

配信で視聴者とコミュニケーションできる距離が近い分、視聴者とトラブルになる場合があります。ライブ配信でコメントに誹謗中傷を書いたり、暴言を吐いたりと配信を荒らすような視聴者が出てくる可能性があります。

配信を荒らす人が現れたら基本的には無視することです。荒らす人に配信者が反応することで、より過激になることがあるので、コメントに触れず無視します。

しかし、配信側の落ち度が合ってトラブルになった場合には、しっかりと謝罪して対応することが大切です。

配信者トラブル

配信者トラブルで気を付けるところは、配信で紹介する商品名や金額を間違えるトラブルです。商品名や金額を間違えると、景品表示法に触れてしまう可能性があるので注意が必要になります。

また、配信を魅力的なものにするために過激な表現をして、誇大広告にならないように配信する側も気を付けます。視聴者に不安を与えないように、配信で伝える商品や金額の理解を深めて、商品を魅力的に伝えられるように入念なリハーサルをして準備することが大切です。

配信中にトラブル回避で知っておくべき法律知識

配信中のトラブルを回避するために、知っておくべき法律知識がいくつかあります。

肖像権
プライバシー権
パブリシティ権
著作権

配信をする上で大事になってきます。それぞれについて解説していきますので、参考にしてください。

肖像権

ライブ配信は、屋内外問わずに実施することができます。どこでもできる分気を付けなければいけないのが肖像権です。公共の場や人が集まる場所などは、映り込みによって個人が特定されない配慮をしならないです。映ることで、無断で使用したと捉えられてしまう可能性があります。そうすることで思わぬトラブルが生じる可能性につながります。

ライブ配信をする際は、周りの環境に気を付けて肖像権に引っかからないか確認して実施することが必要です。

プライバシー権

肖像権と同じように、プライバシー権にも配慮したライブ配信が求められます。以下の要件を満たす情報は公開することでトラブルに発展することにつながります。

公開された内容が、私生活上の事実は又は事実らしく受け取られるおそれがあること
一般人の感受性を基準にして当該個人の立場に立った場合、公開を欲しないであろうと認められること
一般の人々にいまだ知られていないことがらであること

本人の同意なく配信を公開しないように細心の注意が必要です。配信者の生活に影響するような情報提供をすることや、プライバシーを侵害する文章にしないように配慮してライブ配信やアーカイブを残すようにします。

パブリシティ権

許可なく有名人や著名人を利用してコンテンツの利益のためなどで対価を要求することはパブリシティ権の侵害にあたると判断される場合があるので注意が必要です。

有名人の求心力を使って「〇〇さんが使っていた」などと無断で名前を出すことはしないようにします。無断で使用したことで、後日トラブルに発展することもあるので、台本やサムネイルにもしっかりと配慮して製作することが大事です。

著作権

コンテンツも含めて、他の人が創作したものを利用する場合は、著作権を確認して使用します。音楽や動画などは創作者の著作権です。ライブ配信などでBGMやサムネイルで勝手に使用することで著作権の侵害にあたります。画像や音楽などはトラブルになる前に許可を事前に取る確認をする必要があります。

配信中も、コンテンツなどを勝手に使用すると著作権に引っかかることを理解しておくことが大事です。

商売販売時にトラブル回避で知っておくべき知識

ライブコマースでライブ配信をして商品を紹介する際のトラブルについて解説してきましたが、商品を販売する際にもトラブルに繋がる可能性があります。以下がトラブル回避するために知っておくべき知識です。

特定商取引法
景品表示法
民法

1つずつ解説していきますので、理解しておきましょう。

特定商取引法

通信販売における誇大広告や広告の表示事項が、特定商取引法で禁止されているので留意する必要があります。特に注意しておきたいのが広告表示と返品に対する項目です。これはトラブルを防止するためのルールを作り、公平な取引を実現するための法律になります。

広告表示

特定商取引法の第11条で、EC事業を行う場合、取引の条件でトラブルを防止するため、取引の条件や配信者に関わる情報の広告表示が義務付けられています。

広告表示で義務付けられている項目が少し違いますが、会社名と責任者、所在地、連絡先(電話・メール)、料金、支払いや返品・交換の条件の記載が必要です。他にソフトウェアの場合は動作環境を表記するなど明確に決まっています。

返品

広告表示の中にもありますが、返品に関する内容についても表記が定められています。通信販売では商品が届いてから 8 日間以内であれば送料を消費者負担で返品可能(クーリングオフ)です。しかし、広告に返品の表記が記載されていない場合に限ってはそうでない可能性があります。返品の特約を有効にするためにも、顧客にとってわかりやすく記載する義務があるのです。

景品表示法

商品やサービスの品質、内容、価格などを偽って表示することは景品表示法で規制されています。そのため、ライブ配信などで、商品名や金額を間違えてお伝えすることで景品表示法に触れる可能性があるので注意が必要です。

景品表示法では、「優良誤認表示」と「有利誤認表示」が禁止されています。「優良誤認表示」は商品の品質を実際よりも著しく良いと誤解させる表記のことです。一方「有利誤認表示」は、商品を他と比べて著しく有利だと誤解させる表示のことです。分かりにくい所ではありますが、どちらも誇大に表現することを禁止しています。

ライブ配信で多少はおおざさに良さを伝える場合がありますが、「著しく」ならないかがポイントになってきます。

民法「契約不適合責任」

契約不適合責任は売り渡された商品が違っていたり、個数が違ったりして契約内容と違う場合をいいます。この場合、売主が買主に対して責任を負うことになります。

契約解除や代替物の引渡請求や賠償責任など売主に重い責任が生じるのです。ライブコマースで商品を販売する際は、契約不適合責任を負うことを念頭においた上で、法に違反しない程度に責任内容を制限する検討が大事になります。

UNILIVEなら楽々安心でライブコマースを始められる!

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UNILIVEはインフルエンサーやライバーと企業をつなぐサービスです。ライバーは自分が使っている配信プラットフォームで自分の気に入った商品の紹介と販売ができます。また、販売する価格や数量も自身で選択できるので、負担なくライブコマースを始められます。

ライブ配信をしてみたい方もライブ配信を活用して販路を広げたい方もぜひUNILIVEの利用を検討してください。

トラブル回避の知識を押さえライブコマースを活用しよう

ライブコマースは、新しい商品販売のツールとしても有効な手段になります。簡単に行うことができて、配信して視聴者と近い距離でコミュニケーションを取ることができます。また、場所を問わずにだれでも手軽に行えるメリットがあります。しかし、簡単に実施できる分トラブルに見舞われる可能性もあります。配信時のトラブルを知って対策することで良いツールとなります。法律を知ることでトラブルを回避できます。しっかりと回避する知識を入れてライブコマースを活用していきましょう。

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